ドイツ
ドイツ到着
朝目が覚めて下に降りると、シャルロッテさんも起きていたので
ベッドを再び本来の姿の座席状に戻して並んで座り、
窓を見ると流れる風景はすっかりドイツになっていた。
そして朝7時36分、ミュンヘン駅に到着!
ホームにホットドッグ屋さんがあり、お腹がすいていたので一個買うと
15cm位のパンに40cm越え(やや憶測)のソーセージが挟んであり、
『デカっ』と思ったが、あまりのおいしさにおかわりしてしまった。
(これまでの出会いのおかげで確実に胃が大きくなってしまったらしい)
お腹もいっぱいになったことだし、
『さあ、まずは宿探しね』と街を物色することに。(表現悪い?)
オランダでは一発で見つかったので、ここもすぐ見つかるだろうと楽観していたが
安宿はどこもいっぱいで、お昼近くになっても決まらず焦ってきた。
さらに1時間ほど探し続けてようやく空いているホテルが見つかったのだが、
一泊1万もしたのでどうしようか悩んだ。
でも今日泊まる場所がなくなったら困るな・・と思い
断腸の思いでとりあえず一泊だけすることに決め、
銀行に両替をしに行くことにした。
仲間発見
銀行で並んでいると後ろから日本語で
「日本人ですか?」と声をかけられて、
振り向くとそこに彼女が立ってたのさ。(BGM ♪恋は魔法さ)
彼女は私と同じように一人旅をしていたので、お互いに親近感を感じ
「お昼食べたー?」
「ううん、まだー」
と昔からの知り合いみたいに会話がはずみ、
近くの市場でお昼を食べながら色々話をすることにした。
彼女の名前はヒロコで関西出身、私と同い年だった。
そして、私がこれから行く予定の国に
もう何ヶ所か行ってきたので色々と役立つ情報を教えてくれた。
今日宿探しに難航したことを話すと、ヒロコはあっさりと
「オクトーバーフェスタだからねー」と当たり前のように言い、
「夜 一緒に行ってみない?」と誘ってくれた。
でも私にはオクトーバーフェスタというものがさっぱり解らなかったので、
「何それ?」と聞いたら、
『知らずに来たんかい』みたいな顔で
「ミュンヘンで年一回行われるビール祭りだよ」と教えてくれた。
聞けばそのお祭りは有名で、ドイツはもちろんヨーロッパ中の
人が大勢集まってくるらしい。(宿がないハズ・・)
面白そうなので、”日が沈むまで”という約束が頭をよぎったが
『まあ、一人じゃないもんね』と理由をつけ、
夕方またヒロコと会う約束をした。
ビール祭り
夕方再びヒロコと会い、ビール祭りの会場に行くと
移動遊園地が設けられ奥の方に大きなドーム型のテントがあった。
テントの中は巨大なビアホールになっていて、
人があふれその中を縫うように片手に3個ずつビアジョッキを持ち、
さらにそのジョッキでもう1つジョッキを挟み
計7個のジョッキを一度に運ぶウェイターさんが走り回っていた。
バケツに入ったバラの花を売り歩く民族衣装のお姉さんもいて、
私たちが会場の雰囲気におされ呆然としていると、
ドイツ人ぽい男性グループが
「HELLO!」と言いながら、バラの花をプレゼントしてくれたりして
まさにお祭り気分満開の雰囲気だった。
お酒は苦手だけど、せっかくなのでビールでも飲もうとしたが
ウェイターはチーターみたいに走り回っていて、声を掛けるタイミングが合わず
人混みに疲れてきたので早々に引き上げて会場のそばのレストランに行った。
食事しながらヒロコが、
「私、明後日からフュッセンに行く予定なんだけど一緒にどう?」
と言ってくれたので、2泊3日で同行させてもらうことにした。
フュッセンという町には行く予定がなかったので、
”ノイシュバインシュタイン城”という
シンデレラ城のモデルとなった有名なお城がある事をこの日初めて知った。
(知識なさすぎ!)
日本じゃたまたま銀行で後ろに並んでた人と
旅行なんて行かないよな、と思うとなんとなくおかしかった。

オクトーバーフェスタのテントの中

フュッセンのホテルでヒロコと

レーゲンスブルク
フュッセン旅行についてもっと詳しく書きたかったけど、
特にこれといった事件もなかったので
省かせてもらい(基本旅行記より事件記なので)次の町へ!
ヒロコと別れた後、私はかねてから行きたかったレーゲンスブルクに向かった。
レーゲンスブルクは私の好きな作家、宮本輝さんの”異国の窓から”
という本に出てくる町で、その名のとおり雨(レーゲンス)の町(ブルク)で
雨が多い町と聞いていたが、到着した時はすこぶる晴天だった。
いつものように(まだ3回目だが)スーツケースを引きずって
恒例の宿探しをしていると、前からパンクロック風の2人組が歩いて来て
私を見ると「荷物持ってあげようか」と声をかけてきた。
荷物ドロボーかもと思い
「結構です!」とちょっときつめに言い、
スタスタ歩いていくと、なんとその2人組はUターンして
「無理しなくていいよ」みたいな事を言いながら
私の後をずっとついてきた!
「大丈夫ですって!」と言っても2人はしつこくついて来て、
10分くらい歩いて大聖堂のある広場まで来ると
「この辺はホテルいっぱいあるから大丈夫ね」と言って去っていこうとしたので
本当にただの親切だったと分かり、見かけで判断した自分が少し恥ずかしかった。
(でも本当に恐かった・・)

パンク風の2人組。 2人とも男かと思ったら、男女のカップルだった。
古城ホテル
日付は少し先にずれるが、
デンマークからいったんドイツに戻った時、憧れの古城ホテルに泊まった。
古城ホテルとはその名のとおり
本物の古いお城がホテルに改装されてるもので、ドイツの各地に存在しているもの。
実は日本から予約をしようとしたら、旅行会社の人に
「すいません古城ホテルは予約が一杯でした。」
と言われていて一度は諦めていた。
でも、いざドイツにいるとやっぱり泊まりたくなって
ダメもとで古城ホテルに直接電話したら、あっさり
「空いてますよ」と返事が返ってきたのだ。
やっぱり出来るだけのことをしてから諦めないとね!
たいていの古城ホテルは、その特質上辺鄙な場所にあり
私のホテルも(オーナーか?)ローカル線のネッカーエルツ駅から
車で15分の所にあった。(これでもまだ便利な立地なほう)
駅からタクシーでホテルに向かうと目指すホテルが山の上に見えてきて、
今まで街のホテルばかりだったので、ちょっとしたお出かけ気分になり嬉しかった♪
古城ホテルは、中は改装されているけど外観は昔の姿のままなので
重厚な雰囲気をかもし出していてまさに中世の世界!
山の上なのでお店も無く、自然に囲まれた超非日常な雰囲気が
いやでも私のテンションを高くしてしまう。
部屋の中も広く、大きなベランダも付いていて
とてもリッチだったけど、宿泊料は9800円とお値打ちだった。
夕食はパンを買ってホテルの部屋で済ませることが多いんだけど
「せっかくの古城ホテルですもの♪」ということで、
ホテルのレストランでいただくことに。
レストランは大きな窓に沿ってテーブルが並んでいて
ウェイターさんがスマートに席まで案内してくれた。
窓からは、はるか下にライン川を見下ろせ
夕食に1人で食べたフルコースはいろんな意味で思い出に残った。

私が泊まった古城ホテル

一人でフルコースを食べたレストラン
いざコペンハーゲンへ?
レーゲンスブルクで2泊、その後ニュールンブルクで1泊した後
デンマークのコペンハーゲンに向かおうと駅に行き、
『いよいよユーレイルパスを使う日がきたのね』と駅員さんに
「日付を入れてください」とお願いした。
(ユーレイルパスの使い始めは駅員さんに日付をいれてもらうルールになっている)
駅員さんは「えっ!今日から?!」と大袈裟に喜び、
光栄な顔で大事な書類にサインするようにわざとふざけてペン先を震わせてみせた。
(パスをチェックすることはあっても中々日付入れる機会はないのかも)
予定では ミュンヘン駅に夜8時に到着して
10時のコペンハーゲン行きの夜行に乗るはずだった。
だがなんと、電車が故障で止まって2時間半も遅れをとってしまい
結局コペンハーゲン行きの夜行に間に合わずに
夜の10時半にミュンヘン駅のホームで途方にくれてしまった!
『今からミュンヘンで宿探しは危険だしなあ』と考えてたら
ちょうど今から出るアムステルダム行きの夜行があったので、
思わず飛び乗り(これぞ乗り放題の強みよね♪)
翌日のアムステルダム発の夜行でコペンハーゲンに行く事にした。
本来ならコペンハーゲンで1泊する予定だったのが、
思わぬアクシデント発生のため3日連続で夜行に乗ることに・・
ま、宿代が浮くからいいか♪
翌朝、懐かしいアムステルダムに着き
4日間通ったジューススタンドでオレンジジュースを飲んだ後、
リチャードに偶然会わないよう、細心の注意をはらって1日ブラブラして過ごし
乗り遅れないよう2時間前に駅で待機し、その日の夜行で
今度こそいよいよコペンハーゲンへと出発した。

電車が故障したとき、足の不自由なおばあさんを助けた若者たち。
(私もおばあさんの荷物運びをした)

アムステルダムで4日間通ったジューススタンドの女主人。
チーズもとても美味しい♪